Question

Q111:リバウンドで得点するには?

平均年齢の高いアイスホッケー大好きのチームです。初心者のプレーヤーも多く、ゴールするチャンスのコツを知りたいという要望から質問させていただきます。シュートリバウンドをゴールに結びつけるポジショニングのコツを教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
(ポイントゲッターになりたい)

Answer

ホッケー界でもっとも頻繁に唱えられている呪文の一つが「シュートしてリバウンド!」ですよね。これを聞いたことがない人は、おそらくホッケーそのものを見たことも聞いたこともない、っていうくらい聞かれる言葉です。それほど基本中の基本がシュート&リバウンドです!!!!

が、、、

リバウンドで得点を狙う、というのは言うは易し行うは難しの代表です。ゴーリーはゴーリーでリバウンドを良いところに出さないようにポジショニングやセービングを工夫してくるわけですから、実際にはほとんどのレベルのホッケーで「とりあえず打ってみたら良いリバウンドが出て点につながった」という場合が大半です。もちろん点が入れば結果オーライなわけですから、ゴールに向かってパックを進めてドライブするという戦略はあってしかるべきです。しかし、本当にリバウンドを得点に結びつける戦術に取り組みたいのであれば、もう少し掘り下げて考えてみる必要があります。

まずは、ゴーリーのどこにシュートを当てればリバウンドが出やすいかということですが、写真1を見て分かるとおり、一般的にシューターから見てゴーリーの左半身に当てれば左にリバウンドが出やすくなります。逆にシューターから見てゴーリーの右半身(除キャッチング)に当てれば右にリバウンドが出やすくなります。当然ながら体の中心部分やキャッチンググローブの部分にシュートを打ってもリバウンドはあまり出てきません。(写真の青い部分ですね)

リバウンドを出したいのであれば、体の中心を避けて低めにシュートを打つべきです。

Photo01

また、リバウンドを得点に結びつけるためには、ショートサイド(パックのある側)のゴール前よりもバックドア(パックがない側)のゴール前にリバウンドが出た方が、よりガラ空きのゴールを狙えますから、シューターはショートサイドではなくファーサイド(バックドア側)に向かってシュートを打つべきです(図1)。

Figure01
図1

次にリバウンドに対するポジショニングです。リバウンドを待ち構える人はゴールラインの辺りではなく、バックドアのインサイドハッシュマーク(フェイスオフサークルの内側に書いてある「=」印)付近に居るべきです。このポジションに居ればゴール前に出てきたリバウンドにも、ゴーリーの後ろにこぼれて来たリバウンドにも飛びつくことが出来るからです。(図2)

Figure02
図2

ゴールラインの辺りにいると、ゴール前に出てくるリバウンドに飛びつきにくくなりますし、セービングミスがない限りゴーリーの後ろにリバウンドが流れてくることはあまりありません。(図3)

Figure03
図3

もちろんゴール前でリバウンドを待っている人はスティックを氷につけて、フォアハンド側、バックハンド側どちらにリバウンドが出てきても素早く対処できるように心がけておく必要があります。

あとはゴール前を守るDFとの戦いです。タイミングよくリバウンドに飛びついて、相手に何をされても根性出してパックをゴールに叩き込んでください。

最後に、、、真面目に統計を取ってみると、リバウンドによる得点はほとんどのレベルで全体の20%程度です。今まで見た一番大きい数字はNHLの某チームで25%でした。リバウンドは大事です。しかし残りの75~80%の得点方法に取り組むことをお忘れなく。

それでは。