Question

Q22:一般滑走の時にできるスケーティングは?

リンクで、一般滑走と同じ時間にスケーティングを個人練習するときに、効果的な練習方法やドリルを教えてください。(パックやスティックは使用できない状況です。)
(全国のプレーヤー)

Answer

北米に来て教えていると、一般滑走のスケーティングというものを殆ど見かけることがありません。いわゆるパブリック・スケーティングの時間はきわめて限られているからです。まして一般滑走の時にホッケー選手がスケーティングの練習に精を出しているところなど、私は一度も目にしたことはありません。まあ、日本でもホッケーが盛んな地域ほど実は一般滑走なんてほとんどやっていないと思いますが‥。ともあれ、特に都市部に住み練習時間が少ない大学生などにとって、一般滑走のスケーティングの重要性は半端ではなく大きいものです。とにかくスケーティングが一刻も早く上手くなること、これは小さい頃にホッケーを始めていない人たちの、その後の進歩の大半を決めてしまいます。しかし、実際にはあまりにも多くの人がスケーティングの時間をただダラダラと過ごしているではありませんか!というわけで私にも「一般滑走の時には何をすればいいのか?」という質問が数限りなく寄せられてきます。

結論から言えば、一般滑走の時にするべきスケーティングはホッケーの練習の時にするスケーティングとほとんど同じです。え?練習の時のスケーティングっていってもただグルグルやっているだけだって?そんなことではホッケーが早く上手くなるわきゃありません!

それではいくつかのスケーティングドリルを紹介しましょう。一般滑走ということでわりと狭いスペースでも効率よくできるドリルの例をのせておきます。

図1は5m位の幅でダッシュ・ストップを繰り返しながら前進していくドリルです。例えばゴール裏あたりのエリアを使えばやりやすそうです。

図2は同じドリルを今度はタイト・ターン(キャリング)でおこないます。

図3は素早く前後左右に動くドリルです。例えばフェイスオフ・サークルの中でおこなうことができます。真ん中からスタートして青で書いてある番号の通りに進みます。左に3mほどクロス・ステップ(足を交差させて横に動く)で進み、ストップして真ん中までクロスステップで戻る。次は前進してストップ、バックスケーティングで真ん中まで戻る。次は右にクロスステップして戻る、最後はバックして前進して元に戻る。これを数回繰り返します。

Figure 01

図4はバック、フォアのクロスオーバーとターンを合わせたドリルです。フォアで右回りにスタートし、2でバックスケーティングになり、始めの位置に戻ったらフォアに戻って反転し、左回りを始めます。4で再びバックになり5で反転。これを繰り返します。顔を向けている方向は常に変わりません。(図の場合は上に向いている)

図5もフォア・バックの繰り返しです。1から2までフォアでダッシュ、2から3まで素早くバックしてストップ、4までフォアでダッシュ、1までバックで戻る。これを繰り返します。顔を向けている方向は常に変わりません。(図の場合は上に向いている。)

Figure 02

以上、すべてのスケーティングは周りのスケーターの妨げや事故につながらないように、空いている場所を上手く使っておこなって下さい。こんなのは序の口でほかにいくらでもスケーティングの種目はあるのですが、それはまたの機会に。

また、防具有り/無しに関わらず、色々なスケーティングドリル動画を収録した「スーパースケーターCD-ROM」も是非ごらんください。

それでは。