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まずはパスを出すタイミングについて。 パスが成立しやすい条件は二つあります。
- パサーにプレッシャーがかかっていない
- レシーバーにプレッシャーがかかっていない
両方が成立していることはまれですが、それを作り出すのが球技の妙というものです。
一般的に、パスを出した直後のプレーヤーにはマークが甘くなる、ことが多いので、パス
&ゴーという技が有効になります。また、レシーブした直後のプレーヤーにもマークはつ
きにくいことも事実です。ということは、パスが成功するかどうかはいかに瞬時にパック をさばくか、それにかかっているんですね。ワンタッチでのパスがサッカーやホッケーで
賞賛される理由がここにあります。
パックキャリアが相手を抜いた瞬間には、もちろん1の条件が成立しますが、相手を抜く ことに時間をかけすぎていると味方がマークされてしまうので2の条件が成立しなくなり
ます。「時間は常に守りに味方する」ことを忘れずに。
ここまででお気づきのように、ピヨコさんの考えはすでにかなりいい感じで的を射ています。
そして、センターの心得について。実は私も現役プレーヤーだったころ、当時西武のコーチをしていた、リック・キャリア(デイブ・キングの秘蔵っ子。現在は北米でプロコーチとして活躍中)に同じ質問をしたら、1秒もおかずにズバリ、
「サポート」
と答えてくれて感動しました。「サポート」つまり「パックを持っていないときの動き」は
パスの話と直接つながるのですが、サポートの極意とは
「困っている味方には近づいて助け、困っていない味方からは離れてパスをもらう」
ことです。例えば、
- パックを持った味方ウイングに強いプレッシャーがかかっている場合は 近づいて短いパスをもらうか、ルースパックを取り返します。
- 逆にパックキャリアがフリー ならば、自分はより有利なオープンエリアに行ってパスをもらいます。
これはセンターに限らず全てのプレーヤーが意識しなければいけないことなのですが、ディフェンスのサポートもウイングのサポートも受け持つことが多いセンターには特に必要な要素です。
それでは。
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