U-15青森県アイスホッケーリーグ戦

香港に渡ってすでに1ヶ月が経過、、、ということはHLJゴールテンディングワークショップが行われたのは1ヶ月半前なのですね、、、

ワークショップでは、ゴーリーの教え方の進化の話とともに、その場を借りて、日本に本当に必要なのは競技人口でもリンクの数でもコーチのライセンスでもスポンサーシップでも更なる全日本大会でもなくAKB48とのコラボでもなく(そりゃどれもあるに越したことは無いですが)、競技資源を有効利用して正しい競技構造を確立させることだと訴えさせてもらいました。

そして競技構造改革の中核となるのが、無差別級一発勝負のトーナメントから、レベル分けしたリーグ戦に移行することであるとも述べました。これを完全に実現するためには学校単位のスポーツからクラブチーム化する大改革が不可欠です。いきなりそれが無理なら次善の策として、リーグ戦で強豪校で試合に出られていないスケーターやゴーリーを、ベンチ入り選手が少ないチームにレンタルすることによって戦力が少しでも均衡するし、試合に出られない選手を減らすことができる。さらに、リーグ戦を組むに当たってアイスタイムを捻出する必要は基本的に無く、各チームの練習・練習試合の枠を使えば良いだけである、、、、という提案もしました。

このような提案をすると、洋の東西を問わず「良い案だってことは分かるんだけど、イロイロと大人の事情があって簡単にはできない、、、各方面に筋を通してハンコを50個くらいもらう必要があるので、まぁ将来的には善処する方向で、、、来年以降の努力目標として改善を目標に検討します、、、」みたいな国会答弁となり、まぁこの先100年は変わらないのが普通なのですが、、、

やってくれました。ワークショップに参加してくれた青森県の中学校の指導者の方々が一丸となり、なんと今年から

「U-15青森県アイスホッケーリーグ戦」

をスタートしてくれることになりました!このリーグ戦は、八戸市内4つの中学生単独チームと、三沢合同チーム、八戸合同チームの6チームでホームアンドアウェー2回戦を行います。上位4チームは上位トーナメントに進出、そして下位2チームは、各チームの出場機会の少ない選手で結成された連合チームと、青森市選抜チームを加えた下位トーナメントでプレーオフを戦います。この形式なら、8-11月の週末、ほとんどすべての選手が合計12試合を戦うことができます。レンタル選手制度もあるので、登録人数が少ないチームが急造ゴーリーや6人回しなどでその場しのぎの試合をすることもありません。登録人数が多いチームも、今までベンチを暖めていた選手を貸し出すことで試合経験をつませることができます。さらに女子の登録もOKなので、試合数の少ない女子ホッケーにとって貴重な実戦の場となります。

試合形式も工夫してあり、練習時間7分、各ピリオド17分、製氷は1、2ピリ間の1回のみで、1.5時間以内に終われるように工夫してあります。オフィシャルはビジターチームが行い、ラインズマンも各チームから出すことで運営コストを抑えています。

素晴らしい!これだけ短期間に、中学生指導者が結束してここまで考えられたリーグ戦を企画するとは、、、え???おまけにHTV(八戸テレビ)までスポンサーに付けちゃったの???

いや本当に、感動します。私は無責任にアイディアをしゃべりまくっただけなのにここまで形にしてしまうとは、、、

もちろん実際に運営して成功させるにはさらなる苦労があるでしょうし、壁や課題も多くあると思います。しかし、単に大会や試合数を増やすだけでなく、少しでもチーム間のレベル差や出場できない選手を減らすという、より正しい形の運営を、前例が無い中、今年から始めることができるというのは快挙です!

「徐々に新しい運営形式に移行していければ、、、」

なんて、それこそ無責任極まりないことを大人は平気で口にするわけですが、「徐々に移行」の間に子供の可能性はどんどん失われていきます。

「正しいと分かっていながらやらないのは、勇気が無いということである」

と、孟子が言い、いつやるのかと問われたら「今でしょ!」と言うように、今変える努力が必要なのです。

もっと大事なのは、この改革は、誰の大号令も待たずに、現場の指導者たちがまとまって行なったということです。考えてみれば今まで練習試合に使っていた各チームの練習枠を提供し合うだけなので、指導者同士が子供たちのために正しいことをする意思を共有すれば、どこでも実現できることです。耳が痛いと思っているあなた、

「何かを押し付けられているように感じない教えは本当の教えではない」

と、誰かが言ってましたよ。

私も少なからず影響を与えた立場として大変嬉しいとともに、責任も感じます。数年後、青森のモデルが正しかったと言ってもらえるように、ぜひ成功して欲しいと願っています。ちなみに香港でもいろんな構造改革を任されていますので、ノウハウを蓄えていろんな国に還元できればと思っています。次は、「なぜリーグ戦なのか?」という根拠を再び掘り下げたいと思います。

それでは。

表紙案-01

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です