2017年5月3-7日 ボリス・ドロジェンコ・スケーティングキャンプ@テクノルアイスパーク八戸(新井田インドアリンク)参加者募集開始!

2/25更新:
当キャンプは参加者定員に達したためキャンセル待ちのみ受け付けます。

2017年5月3-7日にテクノルアイスパーク八戸で、世界的スケーティングコーチ、ボリス・ドロジェンコ氏のスケーティングキャンプを開催します。ドロジェンコ氏は旧ソ連邦、現在のウクライナ出身で、アメリカ・アリゾナ州在住のプロ・ホッケーコーチです。昨年NHLドラフト全体一位で指名され、トロント・メープルリーフスで大活躍中のFWオーストン・マシューズを、画期的なスケーティング指導法により、アリゾナで幼少期から育てたコーチとして世界中で注目されています

「スケーティングは世界でも通用する」というイメージを持たれてきた日本のホッケーですが、近年の世界大会を見る限り、現代のホッケーで必要とされるスケーティングスキルからは完全に後れを取っています。

このキャンプは従来のスケーティング理論とトレーニングを根底から覆す、現代ホッケーのさらに先を行く「ボリス式スケーティング」を日本で直接学ぶことが出来るチャンスです。お早めにお申し込みください!

<ボリス・ドロジェンコ・スケーティングキャンプ日程>
5/3(水)-7(日)
08:15-09:00 受付(5/3のみ)
09:00-09:30 陸上トレーニング
10:00-12:15 氷上練習

開催場所:テクノルアイスパーク八戸(新井田インドアリンク)
所在地:八戸市新井田西四丁目1-1
電話:0178-25-5655

インストラクター:ボリス・ドロジェンコ、若林弘紀(Arizona Jr. Coyotes、USA Hockey Level 5 マスターコーチ)、他
対象:一般クラスは小学校3年生以上、競技歴2年以上のFW、DF。GKも参加していただけますが、基本的にFW、DFと同じ内容のスケーティングを練習します。GK専門の指導はありません。GK専門の指導は同時期に開催されるHockey Lab JapanのGKキャンプで行なわれます。

定員:40名

参加費:4月3日までに入金して頂いた場合
42,000円

4月3日以降に入金される場合
45,000円

*キャンプ参加費にはオリジナルキャンプジャージが含まれています。
*一部日程のみ参加ご希望の場合はご相談ください。
*参加費にはスポーツ傷害保険は含まれておりません。各自ご加入ください。
*海外からのゲストコーチのため、キャンプ内容、デモンストレーター等に変更の可能性があることをご了承ください。

参加ご希望の方は以下の情報を明記の上、若林弘紀(hiroki@hockeylabjapan.comまでメールで送信してください。折り返しお支払い方法等についてご連絡します。

  1. 名前
  2. ヨミガナ
  3. 参加ご希望のクリニック名(ボリス・ドロジェンコ・スケーティングキャンプ@テクノルアイスパーク八戸(新井田インドアリンク)
  4. 西暦で生年月日
  5. キャンプ開催時の学年
  6. 性別
  7. ポジション(FW/DF/GK)
  8. 所属チーム
  9. ホッケー歴(年数)
  10.  希望のジャージサイズ(XXL、XL、L、M、S、ユースXL、ユースL、ユースM、ユースS)---以下、高校生以下は保護者の連絡先、大学生および成人は本人の連絡先をご記入ください---
  11. 郵便番号
  12. 住所
  13. PCメールアドレス
  14. 携帯メールアドレス(こちらからの返信を受信できるよう、必ずhockeylabjapan.com、worldhockeylab.comとpaypal.jpドメインのメールを受信できるよう設定してください
  15. 携帯もしくは連絡の付きやすい電話番号
  16. 保護者名
  17. 備考、質問等海外ホッケー留学の相談も受け付けています

Hockey Lab Japanの個人情報保護方針
http://www.hockeylabjapan.com/j/privacy.html

世界の女子アイスホッケー おさらい編

アイスホッケー女子日本代表が、めでたくピョンチャンオリンピック出場を決めたところで、2014年ソチオリンピック前に掲載した世界の女子アイスホッケーシリーズのリンクをまとめておきます。以前から女子ホッケーの動向を追っている人から、先の最終予選を機に女子アイスホッケーの存在を知った人まで、世界の女子アイスホッケーを知る入り口になればと思います。

4年前の記事ですので、その後女子ホッケー界にもいくつかの変化がありました。一番大きな変化は2015年にアメリカで始まった世界初の本格的女子プロリーグ、NWHLでしょう。給料は日本円にして100-250万円ですが、ついに女子ホッケーを仕事に出来るリーグが誕生し、日本の守護神・藤本選手もプレーしました。が、二年目の今シーズンには早くも経営が悪化し、シーズン途中で給料半減がアナウンスされるなど、まだまだ前途多難です。カナダ代表で世界最強の女子ゴーリーと呼ばれるShannon Szabados手が男子マイナープロと契約したりという話題もありましたね。

世界ランキングには顕著な変化はなく、世界選手権もアメリカとカナダが独占し、第二グループがロシアとフィンランド、その下にスウェーデンとスイスそしてドイツ、日本という構図がこの数年続いてます。

U18の様子などを見る限り、予想ではこの先チェコが伸びてきて、さらに眠れるホッケー大国ドイツが男女共に逆襲を始めると思いますが、上位グループに追い付くのは早くても数年かかります。

デンマーク、ハンガリー辺りも将来的に伸びて来る可能性がありますが、女子スポーツの振興はその国がお金と人材を投資する決断をするかにかかってますし、絶対的競技人口がまだまだ足りないので、何とも言えません。

日本の女子競技人口は2016年統計で2586人。9万人近いカナダ(87500人)、7万人以上のアメリカ(73076人)にははるかに及びませんが、ランキング上位のロシア(1964人)、スイス(1230人)より多く、フィンランド(5950人)、スウェーデン(5014人)、チェコ(2714人)に続いて世界6位です。男女合わせたホッケー競技人口(18988人)も長らく世界のトップ10以内にいますので、たしかにホッケーは日本国内ではマイナー競技ですが、国際的にみればリンクの数も含め非常に恵まれた競技資源ですね。

日本の女子ホッケーの競技環境はその他のマイナースポーツと同じくプロが存在せず、代表クラスの選手でもアルバイトをして生計を立て、さらに遠征費の自己負担などを強いられて来ましたが、ソチオリンピック出場を契機に、代表クラスの選手はサポートしてくれる企業に就職し、より競技に打ち込みやすい環境になりました。これでやっと女子ホッケー強豪国の環境に追いついてきた!と思いきや、実は日本は多くの女子ホッケー強豪国の環境を追い越しています。

日本のライバル国であるドイツ、スイスなどの女子代表選手は、軍の支援を受けるなどしている一部選手以外は本業を持ちながら競技を続けています。格上のフィンランド、スウェーデンも国内リーグでセミプロとして生活費を支給されているのは、基本的に北米等から来た外国人助っ人選手のみです。ロシアにはプロとしていくらかの給料をもらえるチームもあるようですが、リーグや代表選手がプロ化しているわけではありません。アメリカのプロリーグNWHLについては先に書いた通りで、プロとは言っても自立出来る給料をもらえるのはほんの一握りであり、ほとんどの選手は本業をしながらホッケーを続けています。カナダの女子最高峰リーグCWHLは遠征費、活動費は支払わなくて良いものの、防具は選手持ちであり、もちろん給料も出ないので、ほとんどの選手は仕事をしています。なお、アメリカ、カナダの代表選手は、オリンピックの年だけは国からのサポートを受けて、競技に集中しやすい経済環境を得ているようです。

女子ホッケー最強の北米二カ国の育成と強化を支えているのは、アメリカ大学ホッケーNCAAのプロなみの施設とコーチングを受けながら学業にも励めて、しかもトップ選手は奨学金ももらえるという素晴らしい環境です。事実、北米の代表選手たちのほとんどはNCAAを経ているか、または現役のNCAAの学生です。近年ではヨーロッパ等のトップ選手たちもNCAAやカナダの大学ホッケーCISで腕を磨いています。NCAAでは女性のコーチも当然プロとして男子ホッケーコーチと変わらない一流の給料をもらっています(女子チームのコーチだからという理由で給料に差がつくのは違憲)。羨ましいとしか言いようがない環境ですが、逆に女子ホッケーでここまですごい環境があるのはアメリカだけ。ホッケー超大国カナダですら及びません。

北米の圧倒的優位性から、女子ホッケー界の歴史に残るスター選手というのも、現時点ではほとんどがアメリカ、カナダの選手で占められており、北米以外で思いつくのはスウェーデンのErika HolstMaria RoothKim Martinくらいで、あとはギリギリでスロバキアのZuzana Tomcikovaや中国のGuo Hongという感じです。フィンランドのNoora RatyやスイスのFlorence Schellingなんかがこの先歴史に残るかもしれませんが、北米以外であげた選手にゴーリーが多いことからも分かるように、基準が「どれだけ北米チームと渡り合えたか」になってしまいますね。

というわけで、前置きが長くなりましたが、2013年版「世界の女子アイスホッケーシリーズ」のリンクはこちらです。

それでは。

世界の女子アイスホッケー (1) アメリカ編
世界の女子アイスホッケー (2) カナダ編
世界の女子アイスホッケー (3) ヨーロッパ編
世界の女子アイスホッケー (4) 中国編
世界の女子アイスホッケー (5) 番外編1
その他、女子アイスホッケー関連記事

*オリンピック関連の記事等で当ブログの内容を二次利用される場合は、事前に若林弘紀までご連絡頂くようお願いします。

ゆく年来る年2015

いやはや、ブログ放置しすぎてるうちに2015年が終わりそうです(アメリカ、アリゾナ州ではまだ年明けしてません)。

2015年はいろいろありました。

まず、2月、香港の旧正月に香港女子代表が地元香港で開催された世界選手権D2B予選を戦い、南アフリカを4-3で破って世界選手権史上初の勝利を挙げ、さらにブルガリアを下して準優勝を成し遂げました!コーチ人生長いですが、自分たちの手でゼロから作った代表チームが地元で行われた大会で勝利したのですから、これは感動しました。

2015 IIHF Ice Hockey Women's World Championship Div 2B Qualification on February 18-19 & 21st, 2015. At Mega Ice, MegaBox Hong Kong. Photo by Panda Man / Takumi Photography

2015 IIHF Ice Hockey Women’s World Championship Div 2B Qualification on February 18-19 & 21st, 2015. At Mega Ice, MegaBox Hong Kong. Photo by Panda Man / Takumi Photography

そして3月には2年間お世話になった香港を離れ、アメリカはアリゾナ州フェニックスに移住し、以前も教えていたアリゾナ・ジュニア・コヨーテズで指導を始めました。

5月には日本から5人のU14女子を連れ、イタリア・ボルツァーノで行われたWorld Selects Inviteの世界選抜チームの指揮をしました。ロシア、イタリア、アメリカ、カナダ、スイス、日本の即席混成チームでしたが、子供たちはすぐに打ち解け、大いに楽しんでました。

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6月前半はカリスマスケーティングコーチBoris Drozhenkoのキャンプでゴーリーを指導。Borisは来年のNHLドラフトの全体一位指名確実と言われるAuston Matthewsを育てたコーチですので、彼の画期的スケーティングシステムは今後大注目されるでしょう。

6月後半はカリフォルニア州ストックトンでデレック・アイスラー主催のゴーリーキャンプを行い、その後日本に帰国して、すぐにチェコに向かいフランソワ・アレールのキャンプを手伝いました。ヨーロピアンゴーリーとシューターのレベル向上を目の当たりにし、非常に刺激になるキャンプでした。2016年もやりますので、日本からの参加をお待ちしています。

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チェコから帰ると、日本で軽井沢、東京、八戸、大阪でスクールを行いました。大勢の参加者に恵まれたスクールでした。今年は4月後半から5月に行う予定ですので、近日中に詳細を発表できるようにしますね。また、スクール開催希望の方はご連絡ください。

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8月にはアメリカに戻り、ノースダコタ州ファーゴでゴーリーキャンプを行いました。アメリカで、こうして自分の名前でキャンプを開催できる場所が増えていくのは嬉しいことです。今年はもっと拡大できるようにしたいと思います。

9月からはジュニア・コヨーテズ、U18AAA、U12AA、さらに各チームのゴーリー指導を本格的に開始。毎日の指導に加えてロサンゼルス、デンバー、ミネソタ、セントルイスと遠征が続きました。

11月末には香港を再訪し、女子代表の指導。そのままブルガリアにて世界選手権D2B予選に再度挑みました。去年より明らかに戦力ダウンした陣容で心配はありましたが、結果再び2勝して準優勝。得点率、PP、PK、ゴールテンディングなど、ほとんどのスタッツを制しましたが、優勝まで2ゴール及びませんでした。

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12月後半は再びBoris Drozhenkoのキャンプを手伝いました。このキャンプには、Borisの指導に魅せられたショーン・ポディーンが息子とチームメイトを連れてミネソタから参加。ミネソタの指導者がアリゾナのキャンプに学びに来る、という不思議な光景でしたが、これが普通に出来るのがアメリカの良いところです。

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そんな感じで2015年を終え、あと数時間で2016年です。2016年は2月にノルウェーに出張、3月と4月にも某国でキャンプの可能性があり、忙しくなりそうです。

また、2016年は現在行っているコーチング等のホッケー事業をアメリカで法人化し、より拡大していきたいと思います。日本のホッケープレーヤーが海外でキャンプやトーナメントに参加できる機会ももっと提供していきたいですね。ご希望や質問などありましたらお寄せください。

今年もたくさんの方にお世話になりました。ありがとうございます。
来年もよろしくお願いします。

それでは。

移民の歌

こちらでは大変ご無沙汰していました。
Facebookページでは随時情報発信してますので、チェックしてくださいね。

さて、私の近況はというと、2月18-21日に香港で行われる女子世界選手権D2B予選に向けて代表チームの準備を進めたり、その他普及プロジェクトの運営などで日々忙しくしております。女子世界選手権が行われる期間は、中華圏の本正月である旧正月。オープニングセレモニーでは、なんとリンク上で伝統の獅子舞が披露されるとの噂もあり、いろいろ楽しみです(笑)

初の女子代表監督、さらにユース育成プログラムマネージャーという素晴らしい経験をさせていただいている香港ですが、3月26日をもって離れることに決定しました。念願のアメリカ移民ビザ(永住権)を取得したためです。今までジュニアや大学チームからコーチの職が回って来そうになっても、どうしてもそこから先に進めなかった原因のひとつでもあった永住権。本当に長い道のりでしたが、運にも助けられ、やっと手にすることが出来ました。ホッケー大国アメリカに戻るということは、ホッケーコーチとして大きなチャンスですが、同時に、他のコーチとの競争率も激烈になるので、今まで以上に覚悟して挑まなければなりません。まずは仕事探しからはじめないと、、、

香港に居る間はなかなか日本に帰ってクリニックをする機会がありませんでしたが、アメリカ移住を機会に、夏の間日本でもクリニックを出来るようにしたいと考えています。まずは7月4-5日に某所でゴーリークリニックを企画していますので、詳細が分かり次第発表します。その後少し日本に残りクリニックなど行いたいので、希望者はご連絡ください。

また、6月21日からはチェコで行われるSports Eventsのインターナショナルキャンプ、続いて28日から行われるフランソワ・アレールのゴーリーキャンプにも参加予定です。日本から参加を考えている方はご連絡ください。

さらに、アジアから海外にホッケー留学を考えている子供たちをサポートする仕事も積極的に行いたいと思っています。こちらも興味がある方はご連絡ください。

環境が大きく変わる勝負の年になりますが、よりよいコーチになることが出来るように精進していきたいと思います。

それでは。

恥を捨てて、世界に出よう!その2

日本から海外に出る選手が徐々に増えそうな今日この頃、良い傾向です。

って、ここまで書いといて、ホントは、アジアリーガーやスマイルジャパンがさらに上のリーグに挑戦する以外で、若年層が海外に育成環境を求める子供が増えるのは日本のホッケーにとっては良くないんですけどね。後に書きますが、本来プロ、もしくはそれに近いレベルに至るまでの育成は国内で行われる環境があるべきですし、その方が効率良く育成出来るというデータも出ています。

さて、いよいよ海外挑戦を考えた時、具体的に必要なものは何でしょうか?世界選手権などでプレーしてNHLやKHLにドラフトされたとか、NCAAチームから身分照会されてない限りは、日本人選手が海外のチームに知られている可能性はほぼないので、自分を売り込む資料が必要です。代理人を入れる場合でも、基本的な資料、つまり就職活動と同じくホッケー履歴書は自分で用意しておくべきです。

<ホッケー履歴書>

ホッケー履歴書には、まず自分のホッケー選手としての基本的情報を書きます。当然全部英語です。世界のどこでプレーする場合でも英語でOKです。

  • 名前
  • 生年月日(西暦)
  • 身長、体重(メートル法と、ヤードポンド法を併記してください)
  • ホッケーのポジション、シューティングハンド(ゴーリーはキャッチングハンド)

その次に過去から現在までシーズン毎のスタッツ(試合出場数、ゴール、アシスト、ポイント、ペナルティ時間、プラスマイナス等)所属チームの名前、大会名とともに列挙していきます。代表でプレーしている場合は、別に大会名とスタッツを列挙します。

スタッツ例

日本では世界選手権かアジアリーグプレーしない限りは国際的なスタッツがないんですが、とりあえず自分で記録を採り続けて公式スタッツの代わりにしても、無いよりはマシでしょう。スタッツを出せと言われて出せないのが一番困るので。

ちなみに世界選手権とアジアリーグを経験しているほとんどの日本人のスタッツはeurohockey.comや、eliteprospect.comに載ってますので、証拠としてリンクするのを忘れずに。世界最弱の香港女子代表監督だってこの通りです。世界大会に出るって、凄いことなんですね!

http://eurohockey.com/player/545484-hiroki-wakabayashi.html

さらにNCAAでのプレーを目指すのであれば平均評定=GPAを算出して書きましょう。これがある程度以下だと進学できません。進学出来ない場合は18-21歳でプロ転向するしかありませんが、世界選手権かアジアリーグのスタッツが無いと、海外ではちょっと難しいです。良い子のホッケー選手は将来の可能性を広げるため、勉学に励みましょう。

あとは、受賞歴、選手としての自分の特徴を正直に、かつ、極めてポジティブに書きましょう。日本人的に無駄な謙遜をする必要はありません、、、が、だからと言って盛り過ぎると、併記する推薦人(reference)の評判を下げることになりますので、注意が必要です。

Referenceとは、自分を推薦してくれる人の連絡先のことで、過去のコーチ、GMなどが代表的です。個人情報ですので、先に事情を話して許可をもらってから載せましょう。履歴書に興味を持ってくれたチームが、事前にその選手の評価を定めるために、referenceの人々に電話するのはよくあることです。私も推薦人になったことが何度もありますが、いくら過去の教え子でも、大げさに評価したり、弱点を隠す嘘を言ったり、特に人格について嘘を言うと、後々私自身のコーチとしての評価に返ってくるので、正直に答えざるを得ません。また、コーチに合わない、チームメイトと問題を起こした、親がエゲツない、などでチームを点々としていると、いつの間にか推薦人になってくれる人がいなくなります。

世の中良くも悪くも、人間関係は重要です。健全な意味で、コーチやチームメイトに好かれるプレーヤーになろうとするのは当たり前のことです。って、今更自分に言い聞かせたりして。

ホッケー履歴書の記入例は以下のサイトで勉強しましょう。

10 Steps to a Great Hockey Resume

<ハイライトビデオ>

次に用意したいのが、自分のプレーのハイライトビデオです。世界選手権かアジアリーグを経験しないで、日本からいきなりどこかの国にトライアウトに行こうと思っても、ホッケー履歴書で跳ねられる可能性が高いです。だって、日本の高校大学リーグのスタッツじゃあ比較対象がないですから。出来るだけ自分の試合のビデオを残しておいて、ハイライトビデオに編集しましょう。

ビデオの最初には、ホッケー履歴書の基本情報を入れて、後は自分のハイライトになるシーンをつなげます。レベルが違いすぎるチーム相手に大活躍、みたいなシーンばかり入れないように気をつけましょう。そんなの誰も信用しませんし、第一自分がやっているレベルが低いことを伝えてどーする?ってことです。

また、ハイライトは攻守両面をカバーするようにしましょう。コーチは派手な得点シーンだけでなく、DFは手堅い守りやシンプルなブレークアウト、FWならフォアチェックとバックチェックやDFでの守り、コーナーでの競り合い、ゴーリーならスーパーセーブだけでなく堅実なセーブ、パックハンドリングなんかも見たいものです。

長大な作品は誰も見てくれないので、10分以内にまとめるのが良いでしょう。興味を持ってくれた時点で一試合分のビデオを見てもらえるかもしれないので。

出来た作品は当然YouTubeとかにアップしましょう。YouTubeでスカウトされたって話も聞きますしね。その他、ホッケー履歴書やハイライトビデオをリンクしてスカウトされるためのサイトも幾つかあるので、登録すると良いかもしれません。

ダメだまだまだ具体的な手続きにいきませんね。この先はまた次回!

それでは。

恥を捨てて、世界に出よう!その1

日本では各地で夏合宿が盛んなころだと思いますが、香港では本格的にホッケーができるリンクが一つしかないため、多くの子供達は北米やヨーロッパまで飛んでホッケーキャンプに参加しています。香港でホッケーをするのは基本的に富裕層で、英語も問題なく話せるので、海外にはどんどん出ていきます。私の教える香港アカデミーでも過去に中国、ロシアでキャンプを行っていますが、今年はSports Eventに協力していただき、チェコのBerounでチェコ人プロコーチの指導の元2週間のキャンプを行いました。チェコの物価のおかげで、長期キャンプの割りには安価で行うことができたので、今後日本人向けの企画もしていきたいと思います。

サマーキャンプなどに飽き足らず、本格的に海外留学したい場合、北米であれば全寮制のホッケー専門学校があるので、ユースホッケーをプレーできる年齢の間は、費用はかさみますが、比較的簡単に留学することができます。

問題は、日本で高校や大学までプレーして、そこから海外に出たい、特にプロになりたいという場合です。男女問わずこのような相談を数多く受けるのですが、日本でプレーしているだけでは海外のプロの仕組みが到底理解し得ないこともあり、「とにかく海外挑戦したいけど、何から始めればいいか分からない」という人がほとんどです。

そこで、海外挑戦に必要な知識と準備について、私が知る限りの基礎を述べます。

Import=外人選手の意義

海外に挑戦したいと夢を抱く人の中には、武者修行や勉強、経験を経てレギュラーを勝ち取るみたいなイメージを持っている人も多いようです。現実には、チームが外人選手を獲得する場合、即戦力でなければほとんど意味をなしません。外人選手の獲得には、地元選手より高めの給料(アメリカのように、国内の労働者保護のために、外国人労働者の給料は高めでなければいけない場合があります)やビザの手配など、チームの負担になることも多いのです.

国産選手の枠を削ってまで獲得する外人選手は、勉強や修行などしている暇はなく、初めから確実に活躍してくれないと困るのです。修行として扱ってもらえるのは、アジアリーグのチームの若手を留学させている場合など、給料は元所属チーム持ちの条件の提携に基づく移籍、もしくは自分の給料を払ってもらえるスポンサーを連れて来られる場合のみでしょう。アジアマネーへの幻想は今でも健在なので、そこそこ通用するスキルがあって、スポンサーさえ連れてくれば、修行的扱いでプレーできる可能性は意外とあると思います。

即戦力として契約してもらえるためには、初めから自分が即戦力に成り得るという証拠を示すことが出来る材料が必要であり、日本以外でプレーしたことがない選手にとって、今のところそれを証明できる資料は、日本代表のいずれかのカテゴリーに選出されて国際大会で活躍したというスタッツ(statisticsの省略形でstats: 試合の出場数、ポイント数などのデータ)、もしくは世界的に認知されているプロリーグであるアジアリーグのスタッツだけです。世界選手権、アジアリーグではNHLやそれに次ぐリーグで活躍した選手もプレーしているため、該当の選手が相対的にどのようなレベルにあるかという指標に成り得るからです。例えばアジアリーグでトップスコアラーになっていれば、それは少なくともドイツのトップリーグか北米のECHLくらいで活躍できるはずだという目安になります。しかし、残念ながら、日本の大学リーグやインターハイは英語で公式のスタッツを発表しておらず、しかもスタッツも競技方式も国際的な条件を満たしていないため(国際的に通用するリーグ及びスタッツの条件はIIHFのbylawsで確認できます)、たとえ英訳したとしてもまともに取り合ってもらえるレベルの資料にはなりません。どんなにスキルがある選手であっても、1回戦が50対0になるような無差別級のトーナメントで得点王になった価値を、国際的に認めてくれって言うのは、どう考えても無理です。

タイムライン

次に理解しなければいけないのが、海外のプロチームが、どんなタイミングで、何歳くらいの選手を獲得したいかというタイムラインです。

まず最初のタイミングは18歳で訪れます。NHL等のドラフトが労働法との兼ね合いで18歳なのが大きな理由であり、またエリートアスリートは18歳までにプロとして自立できるべきであるという国際的な前提でもあります。18歳でドラフトされたり、プロチームにスカウトされたり、エージェントと契約するエリートアスリートは、普通15歳くらいで目を付けられていますから、15歳の時点でスカウトやエージェントの目にとまるリーグでプレーしている必要があります。ホッケー人口1000人弱のスロヴェニアからNHLのスター選手になったアンジェ・コピターなんかは13歳でスカウトの目にとまり、16歳でスウェーデンのトップリーグでプレーしています。逆に言えばどんなに上手くても基本的に高校で日本に居る限りはスカウトやエージェントの目にとまる可能性はほとんどありません。あったとしても、日本の高校生が世界でどのくらいのレベルにあるのかを示す資料がないので(英語のスタッツがない。そもそも通年のリーグがないからシーズンの資料にならない)、即獲得される可能性は低いでしょう。

でも16歳でU18の世界選手権、もしくは18歳で正代表でプレーしているくらいレベルが高いプレーヤーであれば。日本でプレーしていてもドラフトされる可能性はあります。福藤選手なんかがそうですね。

18歳のタイミングを逃すと次はいつなのかということになるのですが、、、正確に答えるのは非常に難しいです。なぜなら、日本の社会的には大学卒業になる、第二のプロデビューのタイミングが、日本以外では存在しないからです。18歳でNHLやKHLにドラフトされずとも、21歳までプロ/大学準備リーグであるジュニアホッケーを続けたり、NCAAでホッケーをしたり、ヨーロッパのリーグでプレーすることで、フリーエージェントとしてNHLと契約する選手も少なからず居ます。しかし、それらのどの選択肢も、日本でプレーして、しかも英語がしゃべれないならば、基本的に実現不可能です。

日本の大学ホッケーで4年間活躍しても、その間日本代表になって世界選手権でスタッツを残さない限りは、国際的に見れば草ホッケーと同じ扱いです。私は関東大学ホッケーリーグのレベルはおそらく世界の大学ホッケーで4番目に高いと思いますが(ヨーロッパでは大規模な大学ホッケーの文化がほとんどないのでNCAA D1、CIS、NCAA D3に次ぐはずです。)、そんな事実は国外にまったく知られていません。だって発信しないんだもん。ちなみに特にNCAA D1からNHLに1-2順目でドラフトされる選手は、普通1-2年で大学を休学してプロに転向。残りの単位はプロを続けながら、もしくはプロの後に取ることで大学卒業を果たします。日本のように新卒至上主義の一斉就職活動が存在しないので、大学に入るのも出るのも余裕を持つことができるからです。

22歳で国際的に通用するスタッツのない選手を、トライアウト(最後の1~2人を決めるのがプロのトライアウトです)から育てようとするプロチームは皆無なので、日本の大学卒業のタイミングで海外挑戦出来ないのであれば、ほとんど諦めるしかありません。しかし、アジアリーグに入れれば話は別です。アジアリーグでのスタッツは国際的に通用するので、じゅうぶんな活躍をしていれば海外移籍の可能性は残ります。ただし、アジアリーグは給与面で非常に待遇が良いリーグですので、22歳過ぎのアジアリーガーを即戦力として雇ってくれるようなレベルであれば相当の減俸必至です。いやいやお金じゃないよ!夢を追わないと!なんて言う選手が多数居れば、今頃海外組も増えているはずなので、人生そう簡単ではありません。

というわけで、私が知っている限り、日本人の海外進出の条件をまとめると、、、

  1. 16歳までに国際的に通用するスタッツの残るリーグでプレーしている。
  2. 18歳でアジアリーグデビューを果たし、U20もしくは日本正代表に選ばれる活躍をしている。
  3. 21歳までに国際的に通用するスタッツの残るリーグで大活躍している。
  4. NCAA D1、CIS、NCAA D3でレギュラーとしてプレーしている。
  5. アジアリーグでプレーしていて、技術はそこそこでもスポンサーを連れて行ける。
  6. 国際的に実績がない国の選手を売り込める、凄腕、かつ度胸のある代理人に認めてもらえるだけの能力があるが、なぜか今まで誰にもスカウトされなかった。

ということになります。次回は、いざ海外挑戦となった時、諸手続のために何が必要かということを話したいと思います。

それでは。