2017年5月3-7日 ボリス・ドロジェンコ・スケーティングキャンプ@テクノルアイスパーク八戸(新井田インドアリンク)参加者募集開始!

2/25更新:
当キャンプは参加者定員に達したためキャンセル待ちのみ受け付けます。

2017年5月3-7日にテクノルアイスパーク八戸で、世界的スケーティングコーチ、ボリス・ドロジェンコ氏のスケーティングキャンプを開催します。ドロジェンコ氏は旧ソ連邦、現在のウクライナ出身で、アメリカ・アリゾナ州在住のプロ・ホッケーコーチです。昨年NHLドラフト全体一位で指名され、トロント・メープルリーフスで大活躍中のFWオーストン・マシューズを、画期的なスケーティング指導法により、アリゾナで幼少期から育てたコーチとして世界中で注目されています

「スケーティングは世界でも通用する」というイメージを持たれてきた日本のホッケーですが、近年の世界大会を見る限り、現代のホッケーで必要とされるスケーティングスキルからは完全に後れを取っています。

このキャンプは従来のスケーティング理論とトレーニングを根底から覆す、現代ホッケーのさらに先を行く「ボリス式スケーティング」を日本で直接学ぶことが出来るチャンスです。お早めにお申し込みください!

<ボリス・ドロジェンコ・スケーティングキャンプ日程>
5/3(水)-7(日)
08:15-09:00 受付(5/3のみ)
09:00-09:30 陸上トレーニング
10:00-12:15 氷上練習

開催場所:テクノルアイスパーク八戸(新井田インドアリンク)
所在地:八戸市新井田西四丁目1-1
電話:0178-25-5655

インストラクター:ボリス・ドロジェンコ、若林弘紀(Arizona Jr. Coyotes、USA Hockey Level 5 マスターコーチ)、他
対象:一般クラスは小学校3年生以上、競技歴2年以上のFW、DF。GKも参加していただけますが、基本的にFW、DFと同じ内容のスケーティングを練習します。GK専門の指導はありません。GK専門の指導は同時期に開催されるHockey Lab JapanのGKキャンプで行なわれます。

定員:40名

参加費:4月3日までに入金して頂いた場合
42,000円

4月3日以降に入金される場合
45,000円

*キャンプ参加費にはオリジナルキャンプジャージが含まれています。
*一部日程のみ参加ご希望の場合はご相談ください。
*参加費にはスポーツ傷害保険は含まれておりません。各自ご加入ください。
*海外からのゲストコーチのため、キャンプ内容、デモンストレーター等に変更の可能性があることをご了承ください。

参加ご希望の方は以下の情報を明記の上、若林弘紀(hiroki@hockeylabjapan.comまでメールで送信してください。折り返しお支払い方法等についてご連絡します。

  1. 名前
  2. ヨミガナ
  3. 参加ご希望のクリニック名(ボリス・ドロジェンコ・スケーティングキャンプ@テクノルアイスパーク八戸(新井田インドアリンク)
  4. 西暦で生年月日
  5. キャンプ開催時の学年
  6. 性別
  7. ポジション(FW/DF/GK)
  8. 所属チーム
  9. ホッケー歴(年数)
  10.  希望のジャージサイズ(XXL、XL、L、M、S、ユースXL、ユースL、ユースM、ユースS)---以下、高校生以下は保護者の連絡先、大学生および成人は本人の連絡先をご記入ください---
  11. 郵便番号
  12. 住所
  13. PCメールアドレス
  14. 携帯メールアドレス(こちらからの返信を受信できるよう、必ずhockeylabjapan.com、worldhockeylab.comとpaypal.jpドメインのメールを受信できるよう設定してください
  15. 携帯もしくは連絡の付きやすい電話番号
  16. 保護者名
  17. 備考、質問等海外ホッケー留学の相談も受け付けています

Hockey Lab Japanの個人情報保護方針
http://www.hockeylabjapan.com/j/privacy.html

世界の女子アイスホッケー おさらい編

アイスホッケー女子日本代表が、めでたくピョンチャンオリンピック出場を決めたところで、2014年ソチオリンピック前に掲載した世界の女子アイスホッケーシリーズのリンクをまとめておきます。以前から女子ホッケーの動向を追っている人から、先の最終予選を機に女子アイスホッケーの存在を知った人まで、世界の女子アイスホッケーを知る入り口になればと思います。

4年前の記事ですので、その後女子ホッケー界にもいくつかの変化がありました。一番大きな変化は2015年にアメリカで始まった世界初の本格的女子プロリーグ、NWHLでしょう。給料は日本円にして100-250万円ですが、ついに女子ホッケーを仕事に出来るリーグが誕生し、日本の守護神・藤本選手もプレーしました。が、二年目の今シーズンには早くも経営が悪化し、シーズン途中で給料半減がアナウンスされるなど、まだまだ前途多難です。カナダ代表で世界最強の女子ゴーリーと呼ばれるShannon Szabados手が男子マイナープロと契約したりという話題もありましたね。

世界ランキングには顕著な変化はなく、世界選手権もアメリカとカナダが独占し、第二グループがロシアとフィンランド、その下にスウェーデンとスイスそしてドイツ、日本という構図がこの数年続いてます。

U18の様子などを見る限り、予想ではこの先チェコが伸びてきて、さらに眠れるホッケー大国ドイツが男女共に逆襲を始めると思いますが、上位グループに追い付くのは早くても数年かかります。

デンマーク、ハンガリー辺りも将来的に伸びて来る可能性がありますが、女子スポーツの振興はその国がお金と人材を投資する決断をするかにかかってますし、絶対的競技人口がまだまだ足りないので、何とも言えません。

日本の女子競技人口は2016年統計で2586人。9万人近いカナダ(87500人)、7万人以上のアメリカ(73076人)にははるかに及びませんが、ランキング上位のロシア(1964人)、スイス(1230人)より多く、フィンランド(5950人)、スウェーデン(5014人)、チェコ(2714人)に続いて世界6位です。男女合わせたホッケー競技人口(18988人)も長らく世界のトップ10以内にいますので、たしかにホッケーは日本国内ではマイナー競技ですが、国際的にみればリンクの数も含め非常に恵まれた競技資源ですね。

日本の女子ホッケーの競技環境はその他のマイナースポーツと同じくプロが存在せず、代表クラスの選手でもアルバイトをして生計を立て、さらに遠征費の自己負担などを強いられて来ましたが、ソチオリンピック出場を契機に、代表クラスの選手はサポートしてくれる企業に就職し、より競技に打ち込みやすい環境になりました。これでやっと女子ホッケー強豪国の環境に追いついてきた!と思いきや、実は日本は多くの女子ホッケー強豪国の環境を追い越しています。

日本のライバル国であるドイツ、スイスなどの女子代表選手は、軍の支援を受けるなどしている一部選手以外は本業を持ちながら競技を続けています。格上のフィンランド、スウェーデンも国内リーグでセミプロとして生活費を支給されているのは、基本的に北米等から来た外国人助っ人選手のみです。ロシアにはプロとしていくらかの給料をもらえるチームもあるようですが、リーグや代表選手がプロ化しているわけではありません。アメリカのプロリーグNWHLについては先に書いた通りで、プロとは言っても自立出来る給料をもらえるのはほんの一握りであり、ほとんどの選手は本業をしながらホッケーを続けています。カナダの女子最高峰リーグCWHLは遠征費、活動費は支払わなくて良いものの、防具は選手持ちであり、もちろん給料も出ないので、ほとんどの選手は仕事をしています。なお、アメリカ、カナダの代表選手は、オリンピックの年だけは国からのサポートを受けて、競技に集中しやすい経済環境を得ているようです。

女子ホッケー最強の北米二カ国の育成と強化を支えているのは、アメリカ大学ホッケーNCAAのプロなみの施設とコーチングを受けながら学業にも励めて、しかもトップ選手は奨学金ももらえるという素晴らしい環境です。事実、北米の代表選手たちのほとんどはNCAAを経ているか、または現役のNCAAの学生です。近年ではヨーロッパ等のトップ選手たちもNCAAやカナダの大学ホッケーCISで腕を磨いています。NCAAでは女性のコーチも当然プロとして男子ホッケーコーチと変わらない一流の給料をもらっています(女子チームのコーチだからという理由で給料に差がつくのは違憲)。羨ましいとしか言いようがない環境ですが、逆に女子ホッケーでここまですごい環境があるのはアメリカだけ。ホッケー超大国カナダですら及びません。

北米の圧倒的優位性から、女子ホッケー界の歴史に残るスター選手というのも、現時点ではほとんどがアメリカ、カナダの選手で占められており、北米以外で思いつくのはスウェーデンのErika HolstMaria RoothKim Martinくらいで、あとはギリギリでスロバキアのZuzana Tomcikovaや中国のGuo Hongという感じです。フィンランドのNoora RatyやスイスのFlorence Schellingなんかがこの先歴史に残るかもしれませんが、北米以外であげた選手にゴーリーが多いことからも分かるように、基準が「どれだけ北米チームと渡り合えたか」になってしまいますね。

というわけで、前置きが長くなりましたが、2013年版「世界の女子アイスホッケーシリーズ」のリンクはこちらです。

それでは。

世界の女子アイスホッケー (1) アメリカ編
世界の女子アイスホッケー (2) カナダ編
世界の女子アイスホッケー (3) ヨーロッパ編
世界の女子アイスホッケー (4) 中国編
世界の女子アイスホッケー (5) 番外編1
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